電子契約のメリット
電子契約とは、従来は紙で取り交わしていた企業間の契約行為を電子文書(電子ファイル)に電子署名を行ない、インターネット上で相互に取り交わし、電子文書を原本として保管しておく契約行為のことです。 印紙税の削減や事務作業の効率化、コンプライアンス遵守の強化などのさまざまなメリットがあります。 近年、電子署名法、e-文書法、電子帳簿保存法などの法律が整備されるとともに、電子証明書(電子的な印鑑)が急速に普及し、電子契約導入の環境が整備されてきました。電子契約には以下のメリットがあります。
電子契約の導入によるメリット その1【印紙税削減】
従来の紙の契約文書は課税文書になりますが、契約を電子文書で取り交わす場合は課税対象とならず、印紙税を大幅に削減できます。業種特性として、契約書の多い下記の業種では印紙税削減効果が多いといえます。
1)請負契約書の多い業種
建設業、工事業、運送業、通信業、情報通信業、流通業、製造業、電力・ガス業
2)不動産譲渡、賃借に関する契約書の多い業種
開発デベロッパー、不動産業
電子契約の導入によるメリット その2【事務経費削減】
紙の契約文書では、作成した契約文書を郵送したり、担当者が持参したりなど、手間がどうしてもかかります。電子契約では、契約書のやりとりはインターネット上で行われるため、これらの手間が省けます。単に郵送費等の経費だけでなく、電子ファイルをアップロードするだけなので、大幅な時間短縮にもつながります。
電子契約の導入によるメリット その3【事務作業の効率化】
契約書は税法上7年間保管しなければなりません。紙の契約文書ではその保管スペースが必要になります。また、過去の契約文書を探し出すのにも、倉庫に行ったり段ボール箱を開けたりと非常に時間と労力がかかります。その点、電子契約では契約書は全て電子ファイルとなるので、実質的な保管スペースは必要ありません。また契約書を探し出すために、いちいち倉庫に行くこともありません。さらに、契約日付や契約先、契約金額などで検索条件を指定することで簡単に検索、閲覧ができます。
電子契約の導入によるメリット その4【コンプライアンス強化】
電子契約では、契約書の電子ファイルはサーバーに保管します。サーバーによるバックアップを多重化したり、セキュリティを高めることにより、紛失、劣化、毀損リスクを大幅に低減できるだけでなく、改ざん等のリスクもほぼゼロになります。 また、日付、契約先、金額などの検索属性を利用した検索も簡単になるので、税務調査、会計監査などにも迅速かつ正確に対応できます。